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相続手続に関するさまざまな事例のご紹介

遺産分割協議 事例16

 相続人は未成年者の1名のみ

相談者
C
被相続人 A の遺産
(1) 不動産
(2) 定期預金(700万円)
法定相続人
未成年者Bの1名
問題点
(1)相続人が未成年。
(2)遺言書なし。

このケースの問題点

今回のケースでは、未成年者Bが本人の意思でもって、遺産の処分(名義変更・解約・払戻し)はできません。
遺産の処分をするには、未成年者の代理人が必要となるケースです。

このケースの解決事例

【1】未成年者の代理人(法定代理人)による預金の払い出し手続き。
 ↓
【2】不動産の名義変更の手続完了
 
 相続手続完了までの期間:およそ1ヶ月半


今回は、未成年者Bの親(法定代理人)がおりましたので手続きを行う上で特に問題があったわけではありません。
未成年者Bの親(法定代理人)が代わって手続きをします。

親(法定代理人)とのやり取りの中で、未成年者Bには知らせずに、成人して社会で生きていけるようになるまで、また、本当に困って必要ある時まで内緒にしておきたいのだがどうしたらよいか?と質問がありました。

ちょっと困った質問だったのですが、法律上のことを簡単に言えば、通常の親は親権者です。親権を行う者は、子の財産を管理し、その財産に関する法律行為(今回の場合は財産の相続)について代理することになります。ですので、子に内緒にしておくならば話さなければいいのです。
その反面、内緒にしておくことの弊害もあります。
もし、親が急逝した場合、発見されないかもしれません。
また後日、子が漏れ伝え聞いた時、どういう感情を持つかわかりません。
判断は難しいと思いますが、ご家庭の内情を良く考慮して判断することが必要です。

ポイント

今回のケースは、親(法定代理人)がおりますので手続きはスムーズに進みましたが、もし親がいない場合(正確には親権者がいない場合)、別途未成年後見人を選任する必要があります。